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縫製日和

店主 中川拓郎ブログ

「糸」と「帆布」と格闘する縫製屋の店主のブログです。
帆布や縫製の日々の出来事を発信しています。

8号帆布トートバッグ用のバイアステープ加工

公開日:2023年11月19日
カテゴリ:トートバッグ

2023年の夏季からご相談いただいておりました、来春向けのトートバッグの量産が12月より開始させていただきます。

クライアント様は、非常に縫製品やアパレル業界のご経験が長いお客様で、ご依頼が的確で、サンプル制作からお見積もりまで、スムーズに承ることができました。
私共としても、日々お客様から学ばせていただくことが多々あります。

当店が自社商品のみならず、お客様からのご依頼品の製造を承る理由の一つに、自分たちの視野や技術を広げたいという意図もあります。

さて、今回ご依頼いただいたトートバッグは、マチと本体を、共生地のバイアステープでパイピングして仕上げます。
通常は接合部は内側にしてパイピングやロックすることが多いのですが、本商品は外側でパイピングするデザインです。

バイアステープでパイピング

複数の生地を合わせて縫製した場合、その裁断面をほつれ止めと美観から処理する必要があります。
あまり目の触れにくい隠れた場所であれば、ロックミシン等でかがり縫いしてしまうことも多いですが、今回のようにデザイン上、表に出ている場合はテープ状の生地や革でパイピングします。

当店ではパイピングは
・既成の化繊テープ
・革テープ
・バイアステープ
のいずれかで処理を行います。

最も簡単で低コストな方法は化繊のテープです。
テープ自体が安価で、色ぞろえもあり(染めることもできる)、2つ折りで済むので縫製の手間も少ないです。
ただ、化繊のポリプロピレンやポリエステルのテープは、紫外線に弱いことが多く、長期間野外での使用にはあまり耐久性が期待できません。

その点、革テープは非常に丈夫で、縫製も2つ折りで済むため、縫製の手間も少ないです。
また、革特有の質感は、やはり高級感があります。
ただし、天然の素材である革テープは長さに限界があり、背と腹で固さや伸縮が異なるなど少し扱いづらい面もあります。

バイアステープは、任意の生地を斜めにテープ状に裁断して繋げたテープです。
本体の生地と共生地にすることで統一感もあり、化繊のテープより上質な仕上がりとなります。
ただし、生地の「ほつれる」という特性上、パイピングの際には4つ折りをして縫製する必要があり、手間がかかるため、縫製の工賃も上がります。

サンプル段階の少量であれば、当店で裁断し仕上げますが、数量が多い場合は専門の業者さんに委託して加工していただきます。

バイアステープ加工

今回は110cm巾の生地から40mmのバイアステープを裁断していきます。
バイアステープへの加工は、一旦筒状に生地を縫製してから、45度に裁断すると委託先の社長さんにお聞きするのですが、私はすっきり理解できたことはありません。

上記のような専門的な加工は、外部の協力業者様に委託して商品を仕上げております。

中川拓郎(なかがわたくろう)
中川拓郎(なかがわたくろう)
静岡日和株式会社
店主&小間使い

プロフィール

静岡市在住、1975年生まれ。高齢化が進む縫製業界では比較的若いと言っていただきます。
静岡市で3名の縫製スタッフと共に、帆布を主とした縫製品の企画・製造・販売をナリワイとしています。
Web業界出身と異色のため、ITには少しだけ明るいです。
縫製過疎地の静岡市で日々「糸」と「布」と格闘しています。全くキラキラしていません。

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